新型コロナによる生活費の困窮をサポートする制度として、R2年3月末から厚生省が開始した総合支援資金の特例貸付。
ただ今回の総合支援資金、申請者全員が借りられる訳ではありません。
それだけにブラックリスト入りなど経験された方は、ご自身が総合支援資金を借りられるか不安に感じるかもしれません。
- 債務整理(自己破産・個人再生・任意整理)
- 2か月以上の延滞
この記事では、そんな方たちが総合支援資金の審査で落ちたりするのか、厳しいのかをお伝えします。
総合支援資金特例貸付、審査への流れ
まず、今回の総合支援資金を借りる際の流れを見てみましょう。
この写真のように、最初は各市町村の社会福祉協議会に申込します。
提出書類が受理されると、その書類は各都道府県の社会福祉協議会に上がり、そこで審査されます。
総合支援資金特例貸付の窓口は、社会福祉協議会のみとなっています。
総合支援資金・貸付前の2つの関門(申請&審査)
ブラックリスト入りの方が今回の特例貸付を借りる際、それ以外の方と同様、下の2つの関門をクリアする必要があります。
- 市町村社会福祉協議会で、提出書類が受理されるか
- 都道府県社会福祉協議会で、貸付審査が通るか
この2つにおいてブラックリスト入りが影響するか否か、下記でお伝えします。
ブラックリスト入りしていても、総合支援資金の申請はOK
申込は、ブラックリスト入りしてても下記の6項目を満たせば可能です。
総合支援資金特例貸付の申請基準
- 生活保護受給中ではない
- 現在、自己破産手続き中ではない
- 借りた総合支援資金を、事業運転資金に使わない
- 一緒に住む家族などが、総合支援資金を借りていない
- 申請者および同一世帯の人間が暴力団員でない
- 住所がある
これが上記の6項目です。
この中で上から5項目までは東京都社会福祉協議会だと、提出書類のひとつ「総合支援資金特例貸付借入申込書」の留意事項として書かれています。
https://www.tcsw.tvac.or.jp/activity/documents/01sogomoshikomirei.pdf
この5項目を満たし住所があれば、ブラックリストの方も総合支援資金申請は可能です。
ブラックリスト入りの方が審査で通るかは、社会福祉協議会次第
一方、総合支援資金の審査でブラックリスト入りが影響するかは、定かではありません。
というのも、実際に審査を遂行する各都道府県の社会福祉協議会で、貸付可否の基準を公表していないからです。
また総合支援資金は、地域ごとで諸条件や判定基準が違うことも結構あるようです。
そのためブラックリスト入りが審査の可否に関わるか、判断しかねるのが現状なのです。
※総合支援資金の地域格差については、下記のリンクからご確認下さい。
総合支援資金・特例貸付とは?(体験談・口コミあり)従来の総合支援資金や緊急小口資金を含む生活福祉資金貸付制度では通常、上記の個人信用情報は参照しないこととなっています。
ただ審査基準を公表されてない以上、大丈夫とは言えません。
なので確実なのは、申請する社会福祉協議会にご自身で確認することです。
各社会福祉協議会の電話番号など連絡先は、下のリンクからどうぞ。
https://www.shakyo.or.jp/network/kenshakyo/index.html
緊急小口資金を借りられたブラックリスト経験者なら、総合支援資金も審査は通る!?
ですが今回の総合支援資金は特に、申請前に緊急小口資金を借りられた方がほとんどかと思います。
緊急小口資金と総合支援資金の審査は、ともに同じ都道府県社会福祉協議会が担当します。
また今回の特例貸付審査時は、先の緊急小口資金特例貸付審査に使った申請者情報を共有しているようです。
今回の総合支援資金は、とりわけ新型コロナ特例とというかたちで実施されています。
先に触れた通り、貸付時の諸条件も緩和され、申請者ができるだけ借りやすくもなっています。
なので既に緊急小口資金を借りられた方なら、ブラックリスト経験者であっても、総合支援資金貸付の可能性は高いかと思われます。
審査時に、提出情報の虚偽があればもちろん貸付不可になります。
また緊急小口資金を借りた後、総合支援資金を借りるまでの間に自己破産手続き中になったり、他の経済的トラブルがあると審査で落ちる可能性もあります。
そこで、他の経済的トラブルについても個々に見てみたいと思います。
債務整理等の経済的トラブルと総合支援資金特例貸付
ブラックリスト入り以外で、債務整理など経済的トラブルのある方が、今回の総合支援資金貸付を希望する際は、どうなるでしょう?。
これもブラックリスト経験のある方と、基本的にはほぼ一緒です。
- 申請は、現在自己破産手続き中でない限りは可能
- 審査結果は、各社会福祉協議会の判断次第
総合支援資金申請は、債務整理中でもできるの?
任意整理などの債務整理、その他経済的トラブルと総合支援資金申請についてまとめた表が、以下のものです。
〇=申請可能 ▲=社会福祉協議会の判断次第 ×=申請不可
金銭トラブル\時間 | 過去 | 現在 |
---|---|---|
消費者金融 | 〇 | 〇 |
クレジットカード | 〇 | 〇 |
消費者金融 | 〇 | 〇 |
ブラックリスト | 〇 | 〇 |
CIC | 〇 | 〇 |
任意整理 | 〇 | 〇 |
個人再生 | 〇 | 〇 |
自己破産(申請者) | 〇 | × |
自己破産(同一世帯親族) | 〇 | ▲ |
上記のどのトラブルも、過去のものであれば申請自体に問題はありません。
自己破産も過去のもので、免責済みでしたら申込可能です。
気を付けたいのは、上記の表で▲マークのところです。
以下これについて、厚生省コールセンターに問い合わせた話とともにお伝えします。
申請者の同一世帯の家族etcが、自己破産手続き中の場合は…
申請者本人ではなく、同じ世帯の誰かが自己破産手続き中の場合は、どうでしょう?
先に書いた、署名捺印する留意事項の文言を振り返ってみましょう。
「私は現在、自己破産の手続きを行っていません。」
私以外の自己破産については、言及なし。
- 申請者が現在、自己破産手続き中ではない
- 同じ住所に住み生計を一にする親族etcが現在、自己破産手続き中
上の文言だけ読むと、このような条件の方でも総合支援資金申込ができるように考えられます。
そこでこの件について、厚生労働省コールセンターに電話してみました。
厚生省コールセンターの返答その1
問い合わせたのは、厚生労働省に開設された「個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター厚労省コールセンター」。
いただいたのは、以下の返答です。
相談員さん
この返答を分かりやすく、箇条書きにしてみましょう。
- 提出書類の文言自体は、確かに私個人になっている
- しかし総合支援資金の申請対象は、あくまでも世帯の代表。
- そこをどう判断するかは、現場の社会福祉協議会の相談員さん次第
ということなのです。
なのでこの件でより確実な答えを求めるなら、申込予定の社会福祉協議会に直接、相談されるのが一番かと思います。
各社会福祉協議会の連絡先は、下のリンクからご確認ください。
https://www.shakyo.or.jp/network/kenshakyo/index.html
なお上記の厚労省コールセンターの電話番号などは、下記のとおりです。
- 電話番号 0120-46-1999
- 受付時間:09:00~21:00(土日・祝日を含む)
債務整理などしたら、総合支援資金の審査に影響する?
申請については、ここまで書いた通りです。
では、ブラックリスト入り以外の経済的トラブルのある方が総合支援資金申請できたとして、その経歴の審査への影響はどうでしょう?
これもブラックリスト入りのケースと同じく、審査結果に響くかどうか定かではありません。
審査基準が公表されていないからです。
緊急小口資金を通っていれば、債務整理などの経済的トラブルがあった方でも総合支援資金も大丈夫…と思いますが、断言はできません。
そこでこの件でも、厚労省コールセンターに問い合わせてみました。
厚労省コールセンターの返答その2
特にコールセンター相談員の方に詳しく聞いたのは、下記のケースです。
- 現在、自己破産手続きはしていない
- 債務整理や個人再生は、現在手続き中
このケースの申請者が総合支援資金審査の際、上記の状態は審査結果に影響を及ぼすかどうか質問してみました。
いただいた返答は、下のようなものです。
相談員さん
このように厚労省も、はっきりと返答はできないようでした。
この件でもより確実な返答を求める場合は、各社会福祉協議会に直接相談したほうが、賢明といえます。
まとめ
いかがでしたか?
上記の通りブラックリスト入り、あるいは他の経済的トラブルの方が総合支援資金特例貸付の審査で大丈夫かは、明確ではありません。
ですが申請については、現在自己破産手続き中などでない限り、大丈夫です。
なので先に書いた申請基準を満たす方は、まずも総合支援資金に申し込んでみてはいかがでしょうか?
今回の記事が、あなたのお役に立つよう祈ってます。
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