緊急小口資金、ブラックリストや自己破産でも借りれる?審査基準は?

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、様々の経済活動が自粛モードに入り、早や4か月め(R2年5月16日現在)。

人々の生活費救済策として現在、厚生労働省が緊急小口資金の特例貸付を実施しています。

しかしこの特例貸付、実は誰もが借りられる訳ではありません。

今回のパンデミック前から、既に借金など経済的悩みを抱えていた方たちは、特に注意が必要です。

この記事では、以下の2つについてお伝えしたいと思います。

  • 借金経験(ブラックリスト入りや自己破産)があっても、緊急小口資金を借りれるのか?
  • この特例貸付の申請・審査基準は?

厚労省へ問い合わせした私の体験談もありますよ!

ブラックリスト経験や自己破産があって、緊急小口資金の審査は通るの?

結論から言うと、審査が通るかはケースバイケースになる事が多く、最終的には、現場である社会福祉協議会の判断 に懸るようです。

とはいえ、審査前の申請については以下の2項目に当てはまればOKです。

  • ブラックリスト入りその他、借金が「過去」の事である
  • 現在、「自己破産手続き中」ではない

また借金の種類&そのトラブルが過去or現在で、特例貸付の申請可否を大まかな表にすると以下のものになります。

〇=申請可能 ▲=社会福祉協議会の判断次第 ×=申請不可

借金の種類\時間 過去 現在
消費者金融
クレジットカード
消費者金融
ブラックリスト
CIC
任意整理
個人再生
自己破産(申請者) ×
自己破産(同一世帯親族)

以下で各項目の種類ごとに、より詳しく見ていきましょう。

借金も様々なタイプがありますが、丁寧に説明しますね

借金と緊急小口資金

まず、借金の定義から改めて確認していきましょう。

https://00m.in/mJYy0

↑の写真の通り、借金とはお金を借りること、あるいは借りたお金のことです。

そんな借金で、緊急口資金申請について問題になるのは、現在進行形のもの。

現在ある借金といっても、様々なタイプがありますね。

例えば、

  • 消費者金融(サラ金)からの借り入れ
  • クレジットカードのキャッシングやリボ払い
  • 親族や知人・友人からの借り入れ

これらの借金については、今回の特例貸付を申し込む際、問われることはありません。

以下では上記以外の、トラブルになる(orなった)借金と緊急小口資金との関係について見ていきます。

ブラックリスト・CICと緊急小口資金

借金というと、「ブラックリスト入り」などという言葉も出てきやすいですよね。

CICなどの信用情報機関に登録された個人情報内に、延滞など支払いができなかった記載があるとブラックリスト入りと言われます。

ですがブラックリストに載る・載らないは、緊急小口資金申請とは関係ありません。

CICでの情報開示はもちろん、ブラックリスト入りしていても、この特例貸付は申し込み可能です。

特例貸付のお金を生活費に充てずに、借金返済に廻すのはNGですよ

任意整理・個人再生と緊急小口資金

任意整理や個人再生も既に完了していて、免責済みなら問題なしです。

現在、任意整理や個人再生手続き中の方でも、申請自体は可能。

ただ特例貸付の審査が実際に通るかは、各社会福祉協議会次第のようです。

これについては、後ほど改めて説明しますね。

いろんな借金があるけど、過去のもので清算済みなら今回の特例貸付では大丈夫です

自己破産と緊急小口資金

自己破産についても過去のもので、免責など終わっていれば大丈夫です。

ですが申請者が現在、自己破産手続き中の場合、今回の特例貸付では申込NGとなります。

自己破産と緊急小口資金については、次の章でさらに触れたいと思います。



今回の特例貸付における申請基準

多様な借金との関係で、上記のような判断がされる緊急小口資金申請の可否。

この特例貸付申込の基準自体は、5つあります。

↓の写真のように、申請時に提出する書類「緊急小口資金特例貸付借入申込書」の冒頭に書いてあります。

https://www.mhlw.go.jp/content/000627403.pdf

このうち2つ目の文言が借金、特に自己破産について言及したもの。

これについて、見ていきましょう。

申請者以外で同一世帯の人が自己破産手続き中の時、緊急小口資金申請は可能?

↑の2つ目の文言は、以下の通りです。

「私は現在、自己破産の手続きを行っていません。」

先の章で記したように今、申請者が自己破産手続き中の場合、この特例貸付も申込むことはできません。

そこで問題になるのが、この章のタイトルような場合。

文言自体は、「私は…」で始まっています。

という事は、

  • 申請者が現在、自己破産手続き中ではない
  • 同じ住所に住み生計を一にする親族etcは現在、自己破産手続き中

この条件であっても、緊急小口資金への申込はできると理解することも可能です。

厚労省コールセンターに問い合わせてみたら…

そこでこの件について電話したのが、厚生労働省に開設された「個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター厚労省コールセンター」。
いただいた回答は、以下のものになります。

相談員さん

緊急小口資金は世帯に対して貸付するものです。いただいたご質問をどう判断するかは、実際に受け付ける社会福祉協議会次第になります

つまり、

  • 提出書類の文言自体は、私個人になっているが、緊急小口資金の申請対象は、あくまでも世帯の代表である。
  • そこをどう判断するかは、現場の社会福祉協議会の相談員さん次第。

という話です。

ある意味、非常に当たり障りない返答な感も、ありますよね(苦笑)。

なのでこの件について一番確実なのは、ご自身で申請する社会福祉協議会に直接、電話で問い合わせすることかと思います。

各社会福祉協議会の連絡先は、↓のリンクからご確認ください。

https://www.shakyo.or.jp/network/kenshakyo/index.html

なお上記の厚労省コールセンターの電話番号などは、下記のとおりです。

個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター
  • 電話番号 0120-46-1999
  • 受付時間:09:00~21:00(土日・祝日を含む)

土日祝日や夜に問い合わせしたい時は、便利ですよ。

現在、債務整理や個人再生手続き中の人は、緊急小口資金申請できるの?

また自己破産は現在手続き中ではないが、債務整理や個人再生手続き中の方は、どうでしょう?

上記の文言では、自己破産についてのみ言及しています。

なので、

  • 現在、自己破産手続きはしていない
  • 債務整理や個人再生は、現在手続き中

この条件でも、緊急小口資金に申請できると理解することが可能です。

そこで再び、上記の厚労省コールセンターに電話して聞いてみました。

厚労省コールセンターの返答は…

いただいた返答は、下記のものでした。

相談員さん

申請自体は可能ですが、審査については社会福祉協議会がどう判断するかになります

もちろん申請者それぞれで状況は異なりますし、相談員さんとして、明言した返答内容ではリスクがでしょう。

ですが・・・

現場に丸投げの返答と取れないこともないなぁ^^;

と感じたのも、事実です(苦笑) 。

この件についてもやはり、各社会福祉協議会に直接電話で相談するのが賢明なようです。



緊急小口資金の審査は、申込自体ができればユルい?

ここまで見た通り、5つの申請基準がある今回の特例貸付。

ですが申込自体ができれば、その内容に虚偽がない限り、時間はかかってもかなりの確率で審査が通りやすくなっています。

それはあくまでも今回の特例貸付の対象が、↓の写真の通り、

https://www.mhlw.go.jp/content/000626608.pdf

「コロナ渦で経済的にダメージを受け、生活費に困る人」になっているからです。

その意味で審査自体は従来の緊急小口資金より、かなり緩いと言えるかと思います。

@お元気自身、そんな審査~入金までの経緯を既に体験済みです。

この体験談をご覧になりたい方や上記の2つめの文言以外の、特例貸付申請基準について詳細を確認したい方は、↓のリンクからご覧ください。

緊急小口資金で審査落ちしたのは、なぜ?申請の基準は?

※緊急小口資金の申込方法・必要書類の詳細を知りたい方は、↓の記事もどうぞ。

緊急小口資金(社会福祉協議会・ろうきん・郵便局)の申込手続き方法 緊急小口資金特例貸付・必要書類(社会福祉協議会&ろうきん)のQ&A



まとめ

いかがでしたか?

このようにブラックリスト入りや自己破産経験のある方でも、上記の5つの基準を満たせば申請可能なのが、今回の緊急小口資金特例貸付です。

ただ各人、状況の違いはありますし、貸付可能と判断するのはここまでの言及通り、各社会福祉協議会ということになります。

当記事内で読まれた情報を踏まえて、ご自身が申請・審査可能か判断しかねる。

そんな時は、お住まいの地域の社会福祉協議会に直接、ご相談ください。

こちらが丁寧に相談すれば、相談員さんも多くの場合、適切に対応してくれると思います。

それでは今回の記事が少しでもお役に立てるよう、祈ってます。

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